Science Park~命の始まり~

科学の話題がますます身近になり、社会全体で気軽に語り合える時代を迎えています。

今回は、「Science Park」というテーマを通じて、命の始まりや科学技術の進歩が私たちの生活にどのように影響を与えるかを考えてみることにしました。

これからの時代、科学の視点を持ち、少し俯瞰から全体を見渡すような感覚が大切になってきます。

新しい生命の誕生や価値の創造には、広い視野と柔軟な発想が不可欠――私たちも、変化の波を見据えて、一歩先を行く準備をしていこう。

最近の科学の進展により、AIやロボティクスが私たちの生活に急速に浸透しています。例えば、人工知能を用いてロボットがより高いジャンプや安全な着地を可能にする設計を実現した事例があります。さらに、抗感染薬の開発におけるAIと自動化の融合が進み、新たな感染症治療薬の研究が加速しています。

これらの技術は、命の維持と創造に寄与する重要な領域であり、私たちの未来に影響を与えるでしょう。

命の始まりを考える中で、科学は新しい価値を生み出すための強力なツールであることを理解することが必要です。

例えば、食糧不足への対応として、自律型AIシステムが世界的な食料安全保障を支える可能性があります。このような技術革新は、新たな価値を社会に提供し、より良い未来への道を開く力を持っています。

さらに、人間の命の延命や質の向上を目的とした精密診断技術も進化を遂げています。ロボティクスやAIの進歩により、病気の早期発見や予防が可能となり、多くの命を救う新しい医療の形が見えてきました。このような科学技術の進歩は、命の尊さを再認識し、人間の本質的な価値を高めるきっかけとなるでしょう。

命の始まりをテーマにした「Science Park」は、こうした科学の発展や人間関係の未来を探る場として、重要な役割を果たします。

科学を通じて生まれる新たな命と価値を理解することで、私たちはより良い社会を築くことができるのです。

これからも科学技術が人々の生活を豊かにし、新たな命と価値を創造する未来に期待が持てます。近年では、AIやロボットなど自動で動く存在が次々と生まれており、まるで新しい生命が誕生しているかのようです。

また、人間同士もSNSなどを通じて世界中の誰とでも容易に繋がることができるようになりました。本当に驚くべき時代です。

現在は、このような“新しい命”や“つながり”が次々と生まれる、非常に革新的な時代だといえるでしょう。自分らしく、前向きに歩んでいきたいものです。

さて、本題の~命の始まり~に話を戻しましょう。

太古の昔、地球の生命はシンプルな化学反応の連鎖から始まりました。

そして40億年…

化学反応はこの世を席捲する複雑な生き物である“ヒト”となり、思考を持ち、言葉を話すようになりました。

そして、今、新たな変化が起きています。

世界中のコンピュータが繋がり合い、作り上げた緻密なネットワーク…こうしたネットワークと人類が互いに影響を与えあう時代の幕が開きました。

地球上にかつてないスケールの新たな生命体が生まれようとしているのです。

それが“シン・コスモス”ではないでしょうか…

“シン・コスモス”時代は、歴史に残る巨大な“命”を生み出す新たな時代なのです。

82億の人々が暮らす…このグローバルな社会では、人と人の繋がりが、より緊密になってきています。

インターネットを使って、重要な情報にすぐアクセスできるからです。

情報は海を越えて、素早く駆け巡ります。

そのスピードは脳内のニューロンがやり取りする信号のスピードにも匹敵するでしょう。

地球規模のネットワークは、膨大な情報の共有を可能にしました。

これが宇宙の謎の解明にも役立っているのです。

大型ハドロン衝突型加速器を持つCERN(セルン)も、大量のデータを世界中で共有する力が無ければ、ヒッグス粒子を発見できなかったでしょう!

もしもガリレオが、他の学者達と簡単に連絡をとれていたら、科学はもっと早く進歩したでしょう!

インターネットの動きを測定する数理モデルは、既に開発されています。

グローバルな頭脳の成長を確かめることができるようになってきたのです。

こうした数理モデルIF(b<L)は、現実世界にある仕組みを簡略化して表します。

小さなコンピュータプログラムを一人一人の人間に見立てて、その振る舞いを観察するのです。

地球という巨大な脳の活動を、fMRIPETで測定するようなものです。

地球内にいる人がコンピュータプログラミングの中で、人間の脳内ニューロンと同じ働きをしているのです。それは、互いに電気信号をやり取りしているということです。

但し、端末にある人間の情報伝達速度はコンピュータのネットワークの速度に比べると、残念ながら300万分の1(毎秒120m)と極端に遅いネットワークですが…。

http://www.infonet.co.jp/ueyama/ip/episode/nervous_system.html

しかし、人と人との繋がりがグローバルネットワークによって増え、強化されれば、地球という名の頭脳は、知的に発達していくわけです。

それを活用することで人間の情報伝達ネットワークは必要に応じて進化していくことになります。地球というグローバルなネットワークでは、新しい繋がりがつくられ、役に立たない古い繋がりは姿を消していく、こうした進化が絶え間無く、自発的に行われていくのです。

グローバルな頭脳は、適応し学習していきます。そして、補完しつつ人間とインターネットは、巨大な一つの生命体になりつつあるのです。

その生命体を私は、シン・コスモスと呼びました。

そこで、“シン・コスモス”を人間と比較してみましょう!

胎児の頃の頭脳は細胞の塊で、内部とは、まだ何も繋がっていません。

それから、長い時間をかけて日常生活を通じて経験を積み、神経が接続されていきます。

そうして細胞の塊だった脳は、いつしか知的に成長していくのです。細胞の一つ一つは、何も把握していません…が、脳内にある一千億のニューロンが筋肉に指示を出し、足で歩き、手で食べ、考え、判断し、言葉を喋り、笑顔を作り、人と触れ合うのです。

その触れ合い方を知るコンピュータネットワークの“シン・コスモス”は、尊厳を重んじる人に及ぶと考えられるのではないでしょうか!

このように、人間の頭脳が経験を積み、神経同士の繋がりが広がって知的に成長していくのと同じように、グローバルネットワーク上の“シン・コスモス”も、個々の情報やつながりを重ねながら進化していきます。

ネットワーク全体が学習し、適応することで、最終的には人間社会や一人ひとりのニーズに応じた新たな役割を担う存在へと進化していくことでしょう。

ここでいう“シン・コスモス”とは、地球上の人と人とがインターネットを介して繋がることで生まれた、まるで一つの大きな頭脳のような存在です。

そして、この“シン・コスモス”が、これからの認知症介護の現場にも新しい価値や可能性をもたらすのではないか、という考え方が浮かび上がってきます。

たとえば、認知症の介護は、症状や行動(BPSD:認知症に伴う行動心理症状)への対応が大きな課題です。介護者は日々さまざまなストレスを感じながら、患者と向き合っています。ここで“シン・コスモス”が力を発揮します。

全世界の介護現場から集められた知識や経験、具体的な対処法を、AIやネットワーク技術を通じて整理・共有することで、介護者は必要な時に的確なアドバイスを受け取ることができるのです。

つまり、介護で困ったとき、同じような経験をした人たちの知恵や最新の研究成果、効果的な方法がネットワークを通じて集まり、まるで“地球規模の知恵袋”から答えをもらうことができるようになります。

それによって介護者の負担が軽減され、より丁寧で質の高いケアが実現できるようになるのです。このように、“シン・コスモス”の存在は認知症介護の在り方そのものを変え、患者本人や家族にも大きな安心をもたらすことでしょう。

また、人間の身体が頭脳なしでは動けず、頭脳も身体なしでは存在できないように、社会全体(身体)とインターネットを中心としたネットワーク(頭脳)が補い合うことで、より高度な生命体として成長していく——これが、これからの時代の新しい進化の形なのです。

この考え方をもとにすれば、「なるほど、たしかに」と思えるのではないでしょうか。

人や社会、テクノロジーが一体となって支え合う未来。その姿こそが、“新たな介護”の始まりであり、“命の始まり”なのです。

まさに”シン・コスモス“の誕生というわけです。

やがて、個々の命が集まり、グローバルな超個体を”創り出す“ようになれば、医療や介護はさらに進化するでしょう。

そして…いつの日か、新しい生命体”シン・コスモス“は、命が何処から来て、何処へ向かうのかを、解いてくれることでしょう!

新たな認知症介護と生命の誕生を期待して…

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