Science Park 2023年9月号★老化のメカニズムで認知症予防★

~病気の元凶は、老化にあるという~

人生が終わりに近づき、衰えの見える頃を「人生の黄昏」と言いますが、アメリカ合衆国第40代大統領のロナルド・レーガンの演説にI now begin the journey that will lead me into the sunset of my life「 私は、今、人生の黄昏に至る旅に出かけます」という有名なメッセージがあります。

実は、このメッセージ、大統領の最後の米国民に宛てたメッセージだということを知っている人は多くありません。

ご存知の通り、退任3年後の1992年81歳の誕生日を迎えるやアルツハイマー病と診断されたのです。

この有名な言葉によって、当時ほとんどの人が知らなかったアルツハイマーという病名が世界中に知れることになったのです。

ところで、皆さんは、体の衰えを感じますか、毎朝ベッドから起きるのが辛いですか、今回は、そんな老化現象のお話です。

古くなっても、すぐに修理交換すれば、元通りになる自動車の修理工場のお話ではありません。

これこそ体を浄化する不老不死のお話です。人間は永遠の若さを求めて、老化を防ぐ道を探してきました。もう黄昏時はやってこないのです。

老化防止に効く、イチゴ、赤ワイン、オメガ3脂肪酸、ビタミンCやサプリメントのお話でもありません。

実は、レーガン大統領の言葉にも続きがあるのです。

always be a bright dawn ahead「その黄昏の向こうに、明るい夜明けがある」

科学による解明が進む中で、近年、興味深い報告がありました。老化のスピードが、変えられるという研究です。

その方法は、まさに認知症予防になるのかもしれないのです。

既にマウスの段階で成功しているので、人間でも同じ結果が得られるはずです。

老化が少し遅くなるだけでも影響は計り知れません。

年を取っても体が若い、70年経っているのに体は50歳のままなのです。

老化のメカニズムが解明されつつある今、人間が若返ることは、不可能ではなくなりました。

老化は防げる時代になったと言うのです。

いずれ人間の寿命に影響が及ぶでしょう!

医療にもかつてない変化が起きてくるでしょう!老化が遅くなれば、高齢者問題も過去の話になるでしょう!

◆               ◆               ◆

年を取らない薬

まるで、FSの世界の道具が、現実に出来るかもしれません。

人間の老化を遅らせるという医薬品です。

現在、米国食品医薬品局FDAから承認を得ている最中です。

イリノイ大学のS・ジェイ・オルシャンスキー博士(S. Jay Olshansky, PH.D.)に

よれば、これまでの治療薬は、どれも特定の病気や疾患に効くものでしたが、

今回の治療法はあらゆる病気に聞くものだと言う。

まさに全く新しい発想だとアルバート・アインシュタイン医科大学のニル・バルジライ博士(Nir Barzilai, M.D.) は言います。

老化は病気の一部であるという認識は、一般の人にはありません。

癌が治るという記事には皆が飛びつきますが、老化防止の話題になったとたん

に“インチキ臭い”と非難されてしまい、本当に実現可能なのか、安全性など、

これから一般の人を説得しなくてはならないと米国老化・老年研究連盟のステ

ファニー・レダーマン(Stephanie Lederman,ED.M)は言います。

また、ノバルティス・バイオメディカル研究所のジョアン・マニック博士(Joan

 Mannick, M.D.)は、ハードルはとても高いですが、科学的な裏付けが十分に揃っ

た今こそ新薬製造に向うべきだと言います。

日本もアメリカでも、ベビーブームから時が流れ、最後に生まれた世代が、2025年には75歳を迎えます。

2050年までに世界全体で3倍に増えるのです。

そのトップランナーが日本で超高齢化社会に最初にゴールしました。

このままでは、高齢者の多くは、癌や心臓病、さらに糖尿病やアルツハイマー病と闘うことになります。

私達も、これから、年を重ねれば重ねるほど、その不安は大きくなるでしょう。

◆               ◆                ◆

臨床試験で成果が出れば、医療や保健に革命がおこることでしょう!

オルシャンスキー博士は、老化は回避できるという証拠を揃える必要があると

言います。

人類の永遠のテーマが、ついに現実になりつつあります。

カリフォルニア大学サンフランシスコ校のシンシア・ケニオン博士(Cyntha Kenyon, PH.D,)は、老化の研究をしていたのは、ごく少数な研究者だけで、当時は皆が避けていたテーマだったと言います。

老化がなぜ起きるのか、人間は解明を進めてきましたが、でも、老化のスピードの仕組みは謎のままでした。

そこで、最近、癌の早期発見をすると言われる「線虫」の遺伝子をランダムに操作して、寿命を比べたのです。

生まれてから死ぬまで毎日5分ずつ撮影したところ、すると通常の「線虫」が老いていく一方で、変異体の「線虫」は、元気に動き回っていました。

ある一つの遺伝子を変化させた「線虫」の寿命が、2倍になったと言います。

バック高齢者研究所のゴードン・J・リスゴー博士(Gordon J. Lithgow, PH.D. Buck Institute for Research on Aging)は、初めは誰も信じようとしなかったと言います。たった1つの遺伝子で寿命が倍増するなんて、その研究報告以来、他の生命現象と同じく老化も遺伝子によって操れるという考えが広まったと説明しますhttp://1pixel.sakura.ne.jp/food/image_food/fruit_fly1280_03.jpg

ところが、博士によるとショウジョウバエの同じ遺伝子を操作しても、やはり長く生き延びましたと言います。

同様の遺伝子操作でマウスの寿命も延びました。

老化は修正できることが、動物で何度も証明されたのです。

同じ作用を起こす薬も開発されましたから、残るは人間での臨床試験です。

1900年頃の私たちの平均寿命は、およそ50歳、それが今では90歳近くまで伸びています。これは、1日5時間ずつ伸びている計算になります。

科学と医学を進歩させることで、私たちは長寿を手にしたのです。

でも、そのぶん老人の期間も長くなり、体力の低下に苦しむ人も多いのです。

せっかく長生きしても、その間ずっと病気では、人生が辛いだけです。長寿と健康は、両立しなければいけません!注目すべきは、健康に生きる100歳以上の人たちです。

私達、認知症高齢者研究所でも、100歳を超える人は、どんな生活を送っているのか。きっとそこにヒントがあるはずだと考え、在宅で15年に渡ってケアしている御家族のバイタルや環境データ、生活リズムや食事,排泄、生化学検査などの情報を取り続けています。

膨大な情報量のお陰で、御主人は100歳まで健康に生きられました。奥様は99歳、一緒に住むんでいた妹さんも99歳まで延命することが出来ました。そのためには一日の生活リズムを守り、役割を持ち、湿度や照度などの環境を整え、快適睡眠と好きなものを楽しく食べることで認知症の進行もなく健康的に自立して生活できたのです。

そこで、認知症ケアのヒントになるとも考え、極めて健康に生きる100歳以上の人を尋ねてみました。

彼らの生活習慣について想像して調査したのですが、たとえば、健康的なことばかりしているので健康食品や栄養補助食品を食べているのかなど、しかし、殆どの人が好きなものを必ず1品いれて、自分のペースで楽しく団欒を取りながら、普通の食事しかしていなかったのです。

運動は、毎朝食を買いに400メートル先のコンビニまで歩いている人や水泳が好きで、水泳教室に行って泳いでいる高齢者が意外に多かったのには驚きました。

話を聞くと、体が、思うように動くことが大切なようです。

皆さんの回答は、私の予想とは違いました。

午後には、近くのすし屋やソバ屋、うなぎ屋に行って好きなものを食べるという人もいました。

100歳をとうに超えているのに、食生活は決して健康ではないのです。しかも、タバコを50年間は吸っていたという人も多かったのです。

彼らの半数は肥満で運動もしていません。男性の6割と女性の3割は喫煙者でもありました。

生活習慣に関係なく健康で長生きできる秘密が、この人達にはあるようです。

◆               ◆               ◆

彼らには共通の何かがあるのでしょうか、それが、遺伝子だとニル・バルジライ博士とオイルシャンスキー博士は言います。

その遺伝子は、危険因子から彼らを守っていると言います。

ある被験者の細胞を見ると長寿にかかわる遺伝子が変異しているのが分かったそうです。

この遺伝子変異を持つと細胞はどうなるのか、細胞を汚染環境にさらして調べてみました。この変異した遺伝子こそが、老化を遅くする正体だと注目しています。調査した高齢者達は、生物学的老化が普通の人達よりも遅いのです。

そこで、ニル・バルジライ博士は薬の力で、健康で年をとれることを目指しているのです。

老化を防ぐには遺伝子治療が必要だと誤解されていますが、遺伝子は変えられないので100歳まで寿命を延ばすことはできません。

しかし、医薬品によって、同じ作用を生み出すことはできます。

老化を阻害して、進行を遅らせるのです。

高齢者は複数の疾患を同時に抱えています。

骨粗鬆症、股関節の障害、大動脈狭窄症、冠動脈には4か所も拡張用のバルーンが入っている人などなど…

医学は驚くほど進歩しています。

しかし、心臓発作や脳卒中から命が救えたとしても、すぐ後に別の理由で亡くなることもあります。

なぜなら体が老化すると、あらゆる疾患にかかりやすくなるからです。

健康的な老いには限界があります。

病気は治せても老化は防げないからです。

問題を抱える高齢者は増え続けるのです。

高齢になると診療所や病院まで歩いていくことも難しいのです。

足腰が悪いのもありますが、歩くだけで、動機やめまいがあり、心臓が心配だと口をそろえて言います。

亡くなるまで、毎日病院へ通う生活やベッドで寝込んだまま余生を望む人はいません。

理想はできる限り長く正常に体が機能することです。

最後の日まで孫と遊んだり、世界中を旅したりして、ある朝、眠るように亡くなる。

大事なのは晩年に病気をしないことです。

カリフォルニアのバック高齢者研究所(Buck Institute for Research on Aging)では、老化を遅らせることで、病気を防ぐ研究をしています。

健康寿命を延ばす医薬品の開発に向け、原始的な生命体である単細胞生物で実験している。

酵母は簡単にたくさん培養できます。一度に数十パターンも検査でき実験が効率的に進むからだと言います。

酵母(YEAST)で効果がみられた化合物、より複雑な生物(WORM)でテストしていきます。

(YEAST)→(WORM)→(FRUIT FLY)→(MICE)の順位で、

テストしていった結果、線虫が老化した時の症状が人間の高齢者に起こる病気に驚くほど似ていたことを発見したのです。

老化した線虫の中では、Aβのような不溶性たんぱく質が蓄積します。線虫にとって有害な物質です。

ご存知の通り、アルツハイマー病疾患者の脳内にも同じ物質が蓄積するのです。

薬で老化を抑えることが出来れば、寿命を延ばすとともに、この有害なたんぱく質を減らし老化に起因する病気も防げるとゴードン・リスゴー博士は言います。

◆               ◆                ◆

サイモン・メロヴ博士(Simon Melov, PH.D. Buck Institute for Research on Aging)は、スクリーニング検査で有効な化合物を特定できたので、実験用のマウスでのテストに移ったことを報告しました。

メロヴ博士は、転倒による骨折や骨がもろくなることも高齢者の心配の一つで、骨折がきっかけで寝たきりになると、生きる希望をも失ってしまうと言います。

そこで、高齢のマウスを160日→649日→739日→871日とCTスキャンを使って高解像度の画像で解析し、骨の退化を遅らせる効果のある化合物を特定、治療薬の開発にはさらに精度の高い画像で細胞への作用を調べることで、飛躍的に研究が進むと言います。

GEグローバルリサーチセンターでは、ヒト組織をかつてない高解像度で画質化することに成功しました。複数のたんぱく質をヒト組織から検出できる新しい技術です。

タンパク質をそれぞれの色に染めて、可視化させることで組織内における量と位置が分かる精巧な分布図を作成、すべてのたんぱく質を解析して、どこが薬に反応したか突き止められると言います。

そこから人体への影響と寿命への作用を読み解くのです。

そして、老化のもう一つの仕掛けである老化細胞の研究です。

分裂を停止した細胞を老化細胞と呼ばれ、年齢と共に体内に蓄積し、虚弱体質の症状、循環器系機能の障害、周囲の細胞を傷つけて老化のプロセスを進めてしまいます。

セノリティクス(senolytics)という新薬なら、マウスの老化細胞を消せると老年科医のジェームス・L・カークランド博士(James L. Kirkland, M.D. Geriatrician, mayo Clinic)は言います。

投与から7日後、セノリティクスは老化細胞に作用して、循環器系機能の持久運動を改善、骨粗鬆症や虚弱体質を減らし、健康寿命を延ばすなど老化に関わる病気を防ぎます。

老化細胞を除くと、どれほど影響があるのか、マウスに運動をさせて測定した結果、走行装置での運動量を比べる実験で、セノリティクスを歩行が困難になった年寄りのマウスに与えたところ、運動量は1回の投与で正常に戻り、7か月間も効果は維持したと報告しています。

◆               ◆               ◆   

老化の根本的な仕組みを薬で直し、健康と寿命を向上させることを証明する研究が世界中で始まっています。

マウスと同じように、人間にも効果があるのか試す段階に来ています。

老化の原因を一つずつ取り除くことで、病気とも決別できます。

老化はコントロール可能な現象なのです。

今は、まさに歴史的な瞬間です。

誰もが避けられなかった老化という生命現象に、治療法が生まれるのですから、そして、老化による病気もなくなるでしょうか!

人間に使用されている薬の中に、老化を遅らせる効果を持つものがあるとアルバート。アインスタイン医科大学のニル・バルジライ博士(Nir Barzilai, M.D. Albert Einstein College of Medicine)は言います。

糖尿病の治療薬として使われるメトホルミンには、動物の老化を遅らせることが分かっています。それなら、私たち人間にも同じ効果があるのではないでしょうか!

過去に臨床試験が行われているのですが、あるイギリスの実験で糖尿病の患者にメトホルミンを投与し観察を行ったところ、面白い結果が出たのです。

糖尿病の患者7万8千人にメトホルミンを投与しました。

そして同じく7万8千人の糖尿病でない人と比較します。

メトホルミンを投与した糖尿病患者は通常の人より肥満や病気になりました。

しかし、死亡率に関しては、17%も低かったのです。

そこで、70歳から80歳までの人にメトホルミンを投与し、病気の進行を抑えるか観察しました。

糖尿病やMCI軽度認知症、アルツハイマー病、癌を初めとする認知症の患者の死が防げるかを研究しました。もちろんメトホルミンが究極の薬とは考えていないそうですが、大切なのは老化を薬で抑えるという考えをFDAに受け入れてもらうことだと言います。

60年以上使われている安全な薬です。メトホルミンは1つの手段です。ジェネリック医薬品のため、安価で安全な薬です。大規模な試験で多くの人に処方して、FDAが納得いくデータを集められるので、FDAが「老化を病気」と認めれば、医療は大きく変わるとバルジライ博士は言います。

なぜならば、バイオや製薬の業界が次々と老化の分野に参入して、有効な医薬品の開発を進めていくからです。

◆              ◆                ◆

あなたは1年のうち、何回病院に行きますか、内科・外科・歯科・耳鼻咽喉科・眼科,様々な病院へと通う私達、イリノイ大学の人口統計学者である、S・ジェイ・オイルシャンスキー博士(S. Jay Olshansky, PH.D. University of Illinois at Chicago))は、そのこと自体が間違っていると言います。

博士は病気の概念を変えるべきだと、病気はそれぞれ別個のものという考えが、今は通用しないのです。

1950年以前のパターンは、 病気に感染したら病院に行き治療を受けて家に帰る。

そして、別の病気になると、また同じ病院に行く、慢性疾患も、いまだにこのやり方で扱っています。心臓病・癌・脳卒中やアルツハイマー病もFDAを始めとする専門機関は、これらの病気の間に関連性がないと考えているのです。

癌を治しても寿命は数年です。

しかし、老化が遅れれば、あらゆる病気の発症率が一緒に下がるのです。

心臓病・癌・脳卒中やアルツハイマー病の発症率は確実に下がると言います。

つまり、老化の薬は複数の病気に聞く唯一の方法だと考えているようです。

全ての病気の根底にある老化を解決することで、私たちは健康を手に入れることが出来るのでしょうか!

◆               ◆                ◆

人間の生活の質は75歳から下降していきます。

ですから、75歳からは医療を受けず自然に従いたいと私は思っています。

高齢者は、近い将来にテクノロジーが進歩して、健康なままで、最後の日を送られると信じています。

そうはなかなか行かないでしょう。

だから、私は75歳で治療をやめます。

延命のための処置は受けないし、病院を転々とするのも嫌です。

たった数カ月、命を延ばすことではなく、生きることに最後の力を注ぎたいからです。

私たちには、いつか死が訪れます。

人は何のために生きて、何に幸せを感じるでしょうか。わたしは、長生きすれば人生が充実するとは思いません。本を読んで、クラッシクを聴いて、家族にいたずら電話を掛ける。それから、毎日、デイサービスに行って90歳以上の女性たちと長話をする。

癌や認知症を治せる日が来ると専門家は言い続けてきました。それから、数十年が経っても完治する薬はありません。また、予防薬の開発が進んでいますが、生きているうちに完成するとは限りません。だから、人生は現実的に設計するべきだと私は思うのです。

今は、完治薬がないのが現実です。

癌を治して、認知症にもならず、自立して寿命も延びれば最高です。

でも、私なら、架空の薬に期待せず、今、ある人生を生きる道を選びます。

私は仕事柄、多くの高齢者と接しています。その中で“十分生きた”と言った人は、一人もいませんでした。

永遠の若さが本当に手に入るとしたら、最高ですね!

薬を飲むだけで、誰でも若々しくなれる。

100歳を過ぎても健康で生き生きと暮らせるのです。

何粒か薬を飲めば、いつまでも若く、いられるのです。

ただし、地球には人が溢れてきます。既に、今現在、80億人もいるのですから…

現代人がこの先100年以上、生きることが誰でもできるようになると、逆に誰も冷静では、いられなくなるでしょう!

なぜならば、死は私たちの最大のテーマです。

長寿に関しての研究は、人間の運命を変えようと何千年も闘ってきたわけです。

その昔は、成長ホルモンが効くとか、抗酸化サプリ、アンチエイジングなど…、

まさに健康ブームです。

反面、高齢者は増加し大変です。

人口は過剰になり、70歳以上の数が15歳未満を超えるのです。

高齢者を支える労働力がいずれ不足するのです。

まさに、未曽有の危機です。

資源が不足すると健康も脅かされます。

医療費によって生活に困窮する人が多くなるでしょう!

老化に伴う慢性疾患の数が増えているからです。

だからこそ、老化の治療法さえ確立すれば問題が解決することにもなるのです。

いつまでも元気な祖父母が孫の世話をしてくれ、定年が延び生産力も向上します。数百年生きることを阻害する絶対的な要因は何もありません。

老化も病気も減る世界が実現化しようとしているのです。

老化という一点に対処することで、糖尿病もアルツハイマー病も脳卒中も一気に防げるのです。

根本の病気を取り除けば、これらの病気の進行を遅らせることも出来ます。

Ⅱ型糖尿病の患者がいくらか減るだけで、財政負担がかなり軽くなるはずです。病気全体で同じことが起これば、大変な経済効果になるでしょう。

もう既に、政府主導のプログラムにも限界が来ているからです。

国民の老化のスピードが遅くなるということは、つまり巨大な経済利益が生まれるということです。

◆              ◆                ◆

しかし、多くの高齢者は、今も健康に関する難しい選択に日々迫られています。

現在では、高齢という年齢と他の病状を考えると、手術や治療が成功しても、その効果は限られているからです。80歳代の人が手術して寿命が延びても、おおよそ2~3年程度でしかないのです。

施設に入っている人を見ると、なぜか、同じ手術や治療を受けている人が多いのに、私はいつも驚いています。

そして、多くの人が、同じ様に変わり果てた状態になってしまいます。

以前の生活が出来なくなってしまうのです。

高齢者にとって大切なことは何でしょう!

私の経験から言って高齢者は死というものについて何度も何度も考えているのです。

私たち以上に、死を恐れることなく死と向き合っていすのです。

穏やかな気持ちで受け入れるつもりだと、口をそろえて多くの人が言います。

人生は長い旅だと思います。

旅の最後に何が待っているのか、楽しみにしているのです。

◆              ◆               ◆

病気の元凶は、老化にあるという新しい考えから始まった研究!

世界中の研究者が、長い年月をかけてその正しさを証明してきました。

全ての人間にとって影響がある画期的な治療法だといえるでしょう!

老化に起因する問題は実に様々です。

筋力の低下、めまい、転倒、認知症、視力の低下など、それが一つの治療法で解決するなら、病気を治す以上の意味があるでしょう。

実現すれば、間違いなく世界は変わるでしょう!人間の健康寿命は、この10年できっと変わるでしょう!

未来の医師たちはアルツハイマー病もパーキンソン病の存在も知らないかもしれませんね!

しかし、どうでしょう!

日本の平均寿命は84歳です。95歳に延びれば、果たして幸せなのでしょうか?

私にとって大事なことは、人生を思いきり生きて、家族や社会に貢献することです。それこそが人生の価値だと思います。

社団法人認知症高齢者研究所
Senior Dementia Institute

〒224-0032 神奈川県横浜市都筑区茅ケ崎中央20−14 松本ビルB館 4F
TEL:045-949-0201 FAX:045-949-0221
Copyright © 2018 Senior Dementia Institute. All Rights Reserved.


PAGE TOP