★遺伝物質と進化論★
植物・バクテリア・ヒト、あらゆる生物がDNAかその仲間のRNAからできた遺伝物質を持っているのです。
ダーウィンの進化論を信じ、全ての生物が同じ祖先を持つと考えている人は、当たり前のことですね!
でも、一つ深いところに疑問が残ります。
DNAが命の始まりなら、何が、あるいは誰がDNAを作ったのでしょう!
そこで、今回は、DNAが何処から来て、どう生き残り…複雑な命を作り上げたのかを調べてみましょう。
どんな細胞も生きて行くためには設計図となるDNAが必要です。
細胞が成長し、分裂するときには、DNAもそっくりそのままコピーされます。
遺伝情報は、このようにして受け繋がれるのです。
これは、DNAポリメラーゼと呼ばれる酵素の働きです。
あるDNAの螺旋構造を別のDNAにコピーします。
DNAは自分で自分のコピーを作れません。
コピーしてくれるポリメラーゼが必要なのです。
でも、生命が生まれた頃はポリメラーゼも無かったはずです。
ここが、進化論の大きな問題です。
自分のコピーを作れないDNAは、生命の起源にはなり得ないからです。
では、何が生命の起源なのでしょうか?
DNAは進化の産物で、その前には他の遺伝物質があったとは考えられないでしょうか!
DNAの二重螺旋構造は、ロープを縒ったようなものです。
DNAより前の遺伝物質も、このようなロープを縒った複雑な構造によって遺伝情報をまとめ上げていたはずです。
候補の一つは、DNAよりシンプルで今も細胞の中にあるRNA、しかし、RNAの形も複雑です。
もっとシンプルな物質があったのではないでしょうか?
リボースという込み入った糖質で出来たRNAは、最初の遺伝物質としては、複雑すぎます。
もし35億年前の命が始まる前の瞬間を見に行けたとしたら…
あなたは5種類に渡る糖の分子が、偶然正しい順序で組み合わされたRNAを作り出す瞬間を待たなくてはいけません。
生命の元が漂う池の中で、そんな事件が起きる確率は、極めて低いのですから、長く待つことになるでしょう!
ですから、RNAに先立つ遺伝物質を探してみましょう。それらはRNAと結合できるはずです。
そこで、考えたのが、DNAはロープのようなものであることから、このロープに巻き付くものを探してみることにしました。
先ずは本物の鎖を本物のロープに巻きつけて結んでみます。ほどけてしまいます。
ナイロンの紐ではどうでしょう!別の素材では、相性が良くないのかほどけてしまいます。
鎖やナイロンの紐は、ロープと結びつかないことが分かりました。このことから考えて、自然に結合することはないでしょう。
見た所、異質な存在に思いますが、ロープに縛り付けてみると、しっかりと結合しました。
縄ではうまくいきましたが、しかし、遺伝物質の結合を見つけることは、もっと困難です。
そこで、リボースよりもシンプルな糖質で出来た遺伝物質が、自然に発生したのではないかと考えました。
そしてついに完璧とも思える糖質由来の物質を見つけたのです。それが、TNAです。
TNAは、(Threose nucleic acid)トレオース核酸の略称です。
DNAやRNAと同様に、TNAもヌクレオチド配列の中に遺伝情報を蓄えることができるのですが、TNAは天然には生成せず、実験室内で作られる物質です。
一部の人からは、TNAは、RNAに至る進化の過程上にあったと信じられているので、そのことについて、調べてみましょう。TNAトレオース核酸の特徴は、リボースよりずっとシンプルなことです。
TNAは、全く同じ糖の分子4つが一度に集まるだけで作られます。
生命の起源として、有力な候補だというのです。
TNAで作った遺伝物質は、RNAとも、うまく結合します。
TNAは、シンプルなだけではありません。
RNAと遺伝情報をやり取りできるのです。
私たちの細胞の中には、複雑なDNAがあります。TNAは、今のところ実験室でしか作れませんが、もしかしたら、私たちの祖先なのかもしれません。
TNAの自己複製能力は、まだ証明されていませんが、生命の起源に最も近い物質と考えて
もよいかもしれませんね…
生命体は複雑です。
それゆえ多くの人が、命は神の手で作られたのではないかと考えるわけです。
でも科学者にとって生命の起源は、どんな分子が現れて、それらがどう影響しあったのかという問題でしかないのかもしれません。
現代の研究者たちは、地球最初の遺伝物質を突き止めようとしています。
しかし、生命の起源を辿ると、宇宙の構造を司る一つのパターンが見えてくるのです。
みるもの全てに共通のパターンがあるとしたら、どうでしょう…
実際、宇宙はパターンであふれているのです。宇宙には生きた流れがあります。
宇宙のあらゆる地点から、ある地点(特異点)に向かう経路です。
特異点に向かおうとする動きは、特異点に向かおうと努力します。
一方、それを阻止する動きは、その経路を閉じよとするのです。
特異点に向かおうとする動きは、特定の経路を広げていきます。しかし、それ以外の使われない経路は細いままです。
やがて、枝を広げた樹木に似たパターンが現れます。
樹木のパターンはあらゆる所で見られます。自然界のあらゆる現象を構成しているのです。
次回は、そのパターンから生命誕生に迫って見ます。