おまじないの語源は、動詞「まじなう」の名詞形「まじない」に接頭語の「御」が付いた言葉で、おまじないとは、神仏その他神秘的な力を持つものの力を借りて、災いや病から逃れようとすることを言います。
おまじないの「まじ」は「まじもの(蠱)」などの呪術を意味します。「まじなう」の「なう」は、「占う」「行う」などと同じく、動詞を作る接尾語です。
このおまじないによって、自己免疫力が高まり、認知症進行を緩和すると言ったら・・・?
今回は、北海道のグループホームから研究所に寄せられた摩訶不思議なおまじないのお話です。
Aさんは、掻痒感が強く体中を掻きむしって出血するほどでした。皮膚科の先生から処方された軟膏も服薬も効果がありません。アレルギーが原因のアトピーでもないと先生は言います。冷たいタオルを巻いても痒みが取れず、本人は精神的ストレルになってイライラして掻きむしるばかりでした。介護士たちも困り果てていました。
そんなある日、曾孫さんがやってきて、お婆ちゃんのそんな様子を見て、お婆ちゃんおまじないしてあげると言いだして、「チチンプイプイ…痒いの痒いの飛んでけ~」と呪文をかけたそうです。
そうすると、なんとAさんの痒みがパッタリと止まったというのです。しかも一日中!
実は、チチンプイプイは、まじない用語で一般には子供が怪我をしたときに宥める声掛けです。主に母親や保護的立場にある人が「チチンプイプイ、痛いの痛いの飛んでけ」といったように使います。古くはもっと長く「チチンプイプイ御代(ごよ)の御宝(おんたから)」と唱えたそうです。一説にはその語源は「知仁武勇御代の御宝(ちじんぶゆうごよのおたから)」がいつの間にかチチンプイプイ御代の御宝が、痛いの痛いの飛んでけとなったと言われています。
「知仁武勇御代の御宝(ちじんぶゆうごよのおたから)」とは、三代将軍徳川家光の乳母、春日局が子をあやす時、知力と武力に長けた貴方は徳川の宝なのですから、泣かないでくださいと残したことに由来すると言われています。
タダシ、チチンプイプイの由来にはもう一つあって、仏教用語の七里結界と言われる四方七里に邪気を寄せ付けない結界を張る言葉、シチリムイと四方に呪文をかけたことが、いまのチチンプイプイとなったという由来もあります。
どちらにしても不思議なこと、Aさんも過去化して幼いころの母親の言葉が、脳裏を走り精神的なストレスを取り去ったお蔭で痒みが止まったのかもしれませんね。
介護士達もAさんが掻きむしっていると「チチンプイプイ痒いの痒いのとんでけ~」と言って痒みを止めているそうです。今では、おまじないのお蔭で掻きむしって出血することはなくなったそうです。
試してみる価値はあるかもしれませんね?