Science Park 2024 ★老化のメカニズムで認知症予防★ ~病気の元凶は、老化にあるという~

人生が終わりに近づき、衰えの見える頃 を「人生の黄昏」と言いますが、アメリ カ合衆国第 40 代大統領のロナルド・レ ーガンの演説に I now begin the journey that will lead me into the sunset of my life「 私は、今、人生の黄昏に至る旅に 出かけます」という有名なメッセージが あります。

実は、このメッセージ、大統領の最後の 米国民に宛てたメッセージだというこ とを知っている人は多くありません。

ご存知の通り、退任 3 年後の 1992 年 81 歳の誕生日を迎えるやアルツハイマー 病と診断されたのです。 この有名な言葉によって、当時ほとんどの人が知らなかったアルツハイマーと いう病名が世界中に知れることになったのです。

ところで、皆さんは、体の衰えを感じ ますか、毎朝ベッドから起きるのが辛 いですか、今回は、そんな老化現象の お話です。 古くなっても、すぐに修理交換すれば、 元通りになるのです。自動車の修理工 場のお話ではありません。 これこそ体を浄化する不老不死のお 話です。人間は永遠の若さを求めて、 老化を防ぐ道を探してきました。

もう黄昏時はやってこないのです。 老化防止に効く、イチゴ、赤ワイン、オメガ 3 脂肪酸、ビタミン C やサプリメ ントのお話ではありません。

実は、レーガン大統領の言葉にも続きがあるのです。 always be a bright dawn ahead「その黄昏の向こうに、明るい夜明けがある」 科学による解明が進む中で、近年、興味深い報告がありました。老化のスピード が、変えられるという研究です。

その方法は、まさに認知症予防になるのかもしれないのです。 既にマウスの段階で成功しているので、人間でも同じ結果が得られるはずです。

老化が少し遅くなるだけでも影響は計り知れません。

年を取っても体が若い、70 年経っているのに体 は 50 歳のままなのです。

老化のメカニズムが解明されつつある今、人間が若返ることは、不可能ではなくなりました。

老化は防げる時代になったと言うのです。

いずれ人間の寿命に影響が及ぶでしょう! 医療にもかつてない変化が起きてくるでしょ う!老化が遅くなれば、高齢者問題も過去の話 になるでしょう!

年を取らない薬 まるで、FS の世界の道具が、現実に出来るかもしれません。人間の老化を遅らせるという医薬品です。 現在、米国食品医薬品局 FDA から承認を得ている状態です。

イリノイ大学の S・ジェイ・オルシャンスキー博士(S. Jay Olshansky, PH.D.)に よれば、これまでの治療薬は、どれも特定の病気や疾患に効くものでしたが、 今回の治療法はあらゆる病気に聞くものだと言う。

まさに全く新しい発想だとアルバート・ アインシュタイン医科大学のニル・バル ジライ博士(Nir Barzilai, M.D.) は言いま す。 老化は病気の一部であるという認識は、 一般の人にはありません。

癌が治るという記事には皆が飛びつき ますが、老化防止の話題になったとたん に“インチキ臭い”と非難されてしまい、本当に実現可能なのか、安全性など、 これから一般の人を説得しなくてはならないと米国老化・老年研究連盟のステ ファニー・レダーマン(Stephanie Lederman,ED.M)は言います。

また、ノバルティス・バイオメディカル研究所のジョアン・マニック博士(Joan Mannick, M.D.)は、ハードルはとても高いですが、科学的な裏付けが十分に揃っ た今こそ新薬製造に向うべきだと言います。

日本もアメリカでも、ベビーブームから時が流れ、最後に生まれた世代 が、15 年後には 65 歳を 迎えます。 2050 年までに世界全体 で3倍に増えるのです。

そのトップランナーが 日本で超高齢化社会に 最初にゴールしました。

このままでは、高齢者の 多くは、癌や心臓病、さらに糖尿病やアルツハイマー病と闘うことになります。 私達も、これから、年を重ねれば重ねるほど、その不安は大きくなるでしょう。

臨床試験で成果が出れば、医療や保健に革命がおこることでしょう! オルシャンスキー博士は、老化は回避できるという証拠を揃える必要があると 言います。

人類の永遠のテーマが、ついに現実になりつつあります。 カリフォルニア大学サンフランシスコ校のシンシア・ケニオン博士(Cyntha Kenyon, PH.D,)は、老化の研究をしていたのは、ごく少数な研究者だけで、当時 は皆が避けていたテーマだったと言います。 老化がなぜ起きるのか、人間は解明を進めてきましたが、でも、老化のスピード の仕組みは謎のままでした。

そこで、最近、癌の早期発見をすると言わ れる「線虫」の遺伝子をランダムに操作し て、寿命を比べたのです。 生まれてから死ぬまで毎日5分ずつ撮影 したところ、すると通常の「線虫」が老い ていく一方で、変異体の「線虫」は、元気 に動き回っていました。

ある一つの遺伝子を変化させた「線虫」の 寿命が、2倍になったと言います。 バック高齢者研究所のゴードン・J・リスゴー博士(Gordon J. Lithgow, PH.D. Buck Institute for Research on Aging)は、初めは誰も信じようとしなかったと言います。たった1つの遺伝子で寿命が倍増するなんて、その研究報告以来、他の生命 現象と同じく老化も遺伝子によって操れるという考えが広まったと説明します。

ところが、博士によるとショウジョウ バエの同じ遺伝子を操作しても、やは り長く生き延びましたと言います。 同様の遺伝子操作でマウスの寿命も延 びました。

老化は修正できることが、動物で何度 も証明されたのです。 同じ作用を起こす薬も開発されました から、残るは人間での臨床試験です。

1900 年頃の私たちの平均寿命は、およそ 50 歳、それが今では 90 歳近くまで伸 びています。これは、1 日 5 時間ずつ伸びている計算になります。 科学と医学を進歩させることで、私たちは長寿を手にしたのです。 でも、そのぶん老人の期間も長くなり、体力の低下に苦しむ人も多いのです。

せっかく長生きして も、その間ずっと病気 では、人生が辛いだけ です。長寿と健康は、 両立しなければいけ ません!注目すべき は、健康に生きる 100 歳以上の人たちです。

私達、認知症高齢者研究所でも、100 歳 を超える人は、どんな生活を送ってい るのか。きっとそこにヒントがあるは ずだと考え、在宅で 15 年に渡ってケア している御家族のバイタルや環境デー タ、生活リズムや食事,排泄、生化学 検査などの情報を取り続けています。

膨大な情報量のお陰で、御主人は 100 歳まで健康に生きられました。奥様が現在は 94 歳、一緒に住む妹さんが 97 歳 ですが、ここ数年は一日の生活リズムを守り、役割を持ち、湿度や照度などの環 境を整え、快適睡眠と好きなものを楽しく食べることで認知症の進行もなく健 康的に自立して生活しています。

そこで、認知症ケアのヒントになると も考え、極めて健康に生きる 100 歳以 上の人を尋ねてみました。

彼らの生活習慣について想像して調 査したのですが、たとえば、健康的な ことばかりしているので健康食品や 栄養補助食品を食べているのかなど、 しかし、殆どの人が好きなものを必ず 1品いれて、自分のペースで楽しく団欒を取りながら、普通の食事しかしていな かったのです。

運動は、毎朝食を買いに 400 メートル先のコンビニまで歩いている人や水泳が 好きで、水泳教室に行って泳いでいる高齢者が意外に多かったのには驚きました。

話を聞くと、体が、思うように動くこ とが大切なようです。 皆さんの回答は、私の予想とは違い ました。

午後には、近くのすし屋やソバ屋、う なぎ屋に行って好きなものを食べる という人もいました。

100 歳をとうに超えているのに、食生 活は決して健康ではないのです。し かも、タバコを 50 年間は吸っていた という人も多かったのです。 彼らの半数は肥満で運動もしていません。男性の 6 割と女性の 3 割は喫煙者で もありました。 生活習慣に関係なく健康で長生きできる秘密が、この人達にはあるようです。

彼らには共通の何かがあるのでしょうか、それが、遺伝子だとニル・バルジライ 博士とオイルシャンスキー博士は言います。

その遺伝子は、危険因子から彼らを守 っていると言います。 ある被験者の細胞を見ると長寿にかか わる遺伝子が変異しているのが分かっ たそうです。

この遺伝子変異を持つと細胞はどうな るのか、細胞を汚染環境にさらして調 べてみました。

この変異した遺伝子こそが、老化を遅くする正体だと注目してい ます。調査した高齢者達は、生物学的老化が普通の人達よりも遅いのです。

そこで、ニル・バルジライ博士は薬の力で、健康で年をとれることを目指してい るのです。 老化を防ぐには遺伝子治療が必要だと誤解されていますが、遺伝子は変えられ ないので 100 歳まで寿命を延ばすことはできません。

しかし、医薬品によって、同じ作用を生み出すことはできます。 老化を阻害して、進行を遅らせるのです。

高齢者は複数の疾患を同 時に抱えています。 骨粗鬆症、股関節の障害、 大動脈狭窄症、冠動脈に は 4 か所も拡張用のバル ーンが入っている人など など… 医学は驚くほど進歩して います。

しかし、心臓発作や脳卒 中から命が救えたとして も、すぐ後に別の理由で亡くなることもあります。

なぜなら体が老化すると、あらゆる疾患にかかりやすくなるからです。 健康的な老いには限界があります。 病気は治せても老化は防げないからです。

問題を抱える高齢者は増え続けるのです。 高齢になると診療所や病院まで歩いていくことも難しいのです。 足腰が悪いのもありますが、歩くだけで、動機やめまいがあり、心臓が心配だと 口をそろえて言います。

亡くなるまで、毎日病 院へ通う生活やベッド で寝込んだまま余生を 望む人はいません。 理想はできる限り長く 正常に体が機能するこ とです。

最後の日まで孫と遊ん だり、世界中を旅した りして、ある朝、眠るように亡くなる。

大事なのは晩年に病気をしないことです。 カリフォルニアのバック高齢者研究所(Buck Institute for Research on Aging)で は、老化を遅らせることで、病気を防ぐ研究をしています。 健康寿命を延ばす医薬品の開発に向け、原始的な生命体である単細胞生物で実験している。

酵母は簡単にたくさん培養できます。一度に数十 パターンも検査でき実験が効率的に進むからだと 言います。

酵母(YEAST)で効果がみられた化合物、より複雑な 生物(WORM)でテストしていきます。

(YEAST)→(WORM)→(FRUIT FLY)→(MICE)の順位で、 テストしていった結果、線虫が老化した時の症状 が人間の高齢者に起こる病気に驚くほど似ていた ことを発見したのです。

老化した線虫の中では、Aβのような不溶性たんぱ く質が蓄積します。

線虫にとって有害な物質です。 ご存知の通り、アルツハイマー病疾患者の脳内にも同じ物質が蓄積するのです。 薬で老化を抑えることが出来れば、寿命を延ばすとともに、この有害なたんぱく 質を減らし老化に起因する病気も防げるとゴードン・リスゴー博士は言います。

サイモン・メロヴ博士(Simon Melov, PH.D. Buck Institute for Research on Aging) は、スクリーニング検査で有効な化合物を特定できたので、実験用のマウスでの テストに移ったことを報告しました。

メロヴ博士は、転倒による骨折や骨がも ろくなることも高齢者の心配の一つで、 骨折がきっかけで寝たきりになると、生 きる希望をも失ってしまうと言います。

そこで、高齢のマウスを 160 日→649 日→ 739 日→871 日と CT スキャンを使って高 解像度の画像で解析し、骨の退化を遅ら せる効果のある化合物を特定、治療薬の 開発にはさらに精度の高い画像で細胞へ の作用を調べることで、飛躍的に研究が 進むと言います。

GE グローバルリサーチセンターでは、ヒ ト組織をかつてない高解像度で画質化す ることに成功しました。複数のたんぱく 質をヒト組織から検出できる新しい技術 です。

タンパク質をそれぞれの色に染めて、可視化させることで組織内における量と位 置が分かる精巧な分布図を作成、すべてのたんぱく質を解析して、どこが薬に反 応したか突き止められると言います。

そこから人体への影響と寿命への作用を読み解くのです。

そして、老化のもう一つの仕掛けである老化細 胞の研究です。 分裂を停止した細胞を老化細胞と呼ばれ、年齢と共に体内に蓄積し、虚弱体質の症状、循環器 系機能の障害、周囲の細胞を傷つけて老化のプロセスを進めてしまいます。

セノリティクス(senolytics)という新薬なら、マ ウスの老化細胞を消せると老年科医のジェーム ス・L・カークランド博士(James L. Kirkland, M.D. Geriatrician, mayo Clinic)は言います。 投与から 7 日後、セノリティクスは老化細胞に 作用して、循環器系機能の持久運動を改善、骨 粗鬆症や虚弱体質を減らし、健康寿命を延ばすなど老化に関わる病気を防ぎます。

老化細胞を除くと、どれほど影響があるのか、マウスに運動をさせて測定した結 果、走行装置での運動量を比べる実験で、セノリティクスを歩行が困難になった 年寄りのマウスに与えたところ、運動量は 1 回の投与で正常に戻り、7 か月間も 効果は維持したと報告しています。

老化の根本的な仕組みを薬で直し、健康と寿命を向上させることを証明する研究 が世界中で始まっています。マウスと同じように、人間にも効果があ るのか試す段階に来ています。

老化の原因を一つずつ取り除くことで、 病気とも決別できます。 老化はコントロール可能な現象なのです。今は、まさに歴史的な瞬間です。 誰もが避けられなかった老化という生命現象に、治療法が生まれるのですから、 そして、老化による病気もなくなるでしょうか! 人間に使用されている薬の中に、老化を遅らせる効果を持つものがあるとアル バート。アインスタイン医科大学のニル・バルジライ博士(Nir Barzilai, M.D. Albert Einstein College of Medicine)は言います。

糖尿病の治療薬として使われるメトホルミンには、動物の 老化を遅らせることが分かっています。

それなら、私たち 人間にも同じ効果があるのではないでしょうか! 過去に臨床試験が行われているのですが、あるイギリスの 実験で糖尿病の患者にメトホルミンを投与し観察を行っ たところ、面白い結果が出たのです。 糖尿病の患者 7 万 8 千人にメトホルミンを投与しました。

そして同じく 7 万 8 千人の糖尿病でない人と比較します。 メトホルミンを投与した糖尿病患者は通常の人より肥満 や病気になりました。

しかし、死亡率に関しては、17%も低かったのです。 そこで、70 歳から 80 歳までの人にメトホルミンを投与し、 病気の進行を抑えるか観察しました。

糖尿病や MCI 軽度認知症、アルツハイマー病、癌を初めとする認知症の患者の 死が防げるかを研究しました。もちろんメトホルミンが究極の薬とは考えてい ないそうですが、大切なのは老化を薬で抑えるという考えを FDA に受け入れて もらうことだと言います。

60 年以上使われている安全な薬です。メトホルミンは1つの手段です。ジェネ リック医薬品のため、安価で安全な薬です。大規模な試験で多くの人に処方して、 FDA が納得いくデータを集められるのですが、FDA が「老化を病気」と認めれ ば、医療は大きく変わるとバルジライ博士は言います。 なぜならば、バイオや製薬の業界が次々と老化の分野に参入して、有効な医薬品 の開発を進めていくからです。

あなたは1年のうち、何回病院に行きます か、内科・外科・歯科・耳鼻咽喉科・眼科, 様々な病院へと通う私達、イリノイ大学の 人口統計学者である、S・ジェイ・オイル シャンスキー博士(S. Jay Olshansky, PH.D. University of Illinois at Chicago))は、その こと自体が間違っていると言います。 博士は病気の概念を変えるべきだと、病気 はそれぞれ別個のものという考えが、今は 通用しないのです。

1950 年以前のパターンは、 病気に感染し たら病院に行き治療を受けて家に帰る。 そして、別の病気になると、また同じ病院 に行く、慢性疾患も、いまだにこのやり方 で扱っています。心臓病・癌・脳卒中やアルツハイマー病も FDA を始めとする 専門機関は、これらの病気の間に関連性がないと考えているのです。 癌を治しても寿命は数年です。 しかし、老化が遅れれば、あらゆる病気の発症率が一緒に下がるのです。 心臓病・癌・脳卒中やアルツハイマー病の発症率は確実に下がると言います。 つまり、老化の薬は複数の病気に聞く唯一の方法だと考えているようです。 全ての病気の根底にある老化を解決することで、私たちは健康を手に入れるこ とが出来るのでしょうか!

人間の生活の質は 75 歳から下降していきます。 ですから、75 歳からは医療を受けず自然に従いたいと私は思っています。 高齢者は、近い将来にテクノロジーが進歩して、健康なままで、最後の日を送ら れると信じています。

そうはなかなか行かないでしょう。 だから、私は 75 歳で治療をやめます。 延命のための処置は受けないし、病院 を転々とするのも嫌です。

たった数カ月、命を延ばすことではな く、生きることに最後の力を注ぎたい からです。 私たちには、いつか死が訪れます。 人は何のために生きて、何に幸せを感 じるでしょうか。わたしは、長生きすれ ば人生が充実するとは思いません。本を読んで、クラッシクを聴いて、家族にい たずら電話を掛ける。それから、毎日、デイサービスに行って 90 歳以上の女性 たちと長話をする。 癌や認知症を治せる日が来ると専門家は言い続けてきました。

それから、数十年 が経っても完治する薬はありません。また、予防薬の開発が進んでいますが、生 きているうちに完成するとは限りません。だから、人生は現実的に設計するべき だと私は思うのです。 今は、完治薬がないのが現実です。 癌を治して、認知症にもならず、自立して寿命も延びれば最高です。 でも、私なら、架空の薬に期待せず、今、ある人生を生きる道を選びます。 私は仕事柄、多くの高齢者と接しています。その中で“十分生きた”と言った人 は、一人もいませんでした。 永遠の若さが本当に手に入るとしたら、最高ですね! 薬を飲むだけで、誰でも若々しくなれる。

100 歳を過ぎても健康で生き生きと暮 らせるのです。 何粒か薬を飲めば、いつまでも若く、 いられるのです。 ただし、地球には人が溢れてきます。

既に、今現在、70 億人もいるのですか ら… 現代人がこの先 100 年以上、生きるこ とが誰でもできるようになると、逆に誰も冷静では、いられなくなるでしょう! なぜならば、死は私たちの最大のテーマです。 長寿に関しての研究は、人間の運命を変えようと何千年も闘ってきたわけです。

その昔は、成長ホルモンが効くとか、抗酸化サプリ、アンチエイジングなど…、 まさに健康ブームです。 反面、高齢者は増加し大変です。 人口は過剰になり、60 歳以上の数が 15 歳未満を超えるのです。 高齢者を支える労働力がいずれ不足す るのです。

まさに、未曽有の危機です。 資源が不足すると健康も脅かされます。 医療費によって生活に困窮する人が多くなるでしょう! 老化に伴う慢性疾患の数が増えているからです。

だからこそ、老化の治療法さえ確立すれば問題が解決することにもなるのです。 いつまでも元気な祖父母が孫の世話をしてくれ、定年が延び生産力も向上しま す。数百年生きることを阻害する絶対的な要因は何もありません。 老化も病気も減る世界が実現化しようとしているのです。

老化という一点に対処することで、糖尿病もアルツハイマー病も脳卒中も一気 に防げるのです。

根本の病気を取り除けば、こ れらの病気の進行を遅らせる ことも出来ます。

Ⅱ型糖尿病の患者がいくらか 減るだけで、財政負担がかな り軽くなるはずです。

病気全 体で同じことが起これば、大 変な経済効果になるでしょう。

もう既に、政府主導のプログ ラムにも限界が来ているから です。 国民の老化のスピードが遅く なるということは、つまり巨大な経済利益が生まれるということです。

しかし、多くの高齢者は、今も健康に関する難しい選択に日々迫られています。 現在では、高齢という年齢と他の病状を考えると、手術や治療が成功しても、その効果は限られているからです。

80 歳代の人が手術して寿命が延びても、おおよそ 2~3 年程度でしかないのです。 施設に入っている人を見ると、なぜか、同じ手術や治療を受けている人が多いの に、私はいつも驚いています。

そして、多くの人が、同じ様に変わり 果てた状態になってしまいます。

以前の生活が出来なくなってしまうのです。

高齢者にとって大切なことは何でしょ う! 私の経験から言って高齢者は死という ものについて何度も何度も考えているのです。

私たち以上に、死を恐れることなく死 と向き合っていすのです。 穏やかな気持ちで受け入れるつもりだ と、口をそろえて多くの人が言います。 人生は長い旅だと思います。 旅の最後に何が待っているのか、楽し みにしているのです。

病気の元凶は、老化にあるという新しい考えから始まった研究! 世界中の研究者が、長い年月をかけてその正しさを証明してきました。 全ての人間にとって影響がある画期的な治療法だといえるでしょう! 老化に起因する問題は実に様々です。 筋力の低下、めまい、転倒、認知症、視力の低下など、それが一つの治療法で解 決するなら、病気を治す以上の意味があるでしょう。 実現すれば、間違いなく世界は変わ るでしょう!人間の健康寿命は、こ の 10 年できっと変わるでしょう! 未来の医師たちはアルツハイマー病 もパーキンソン病の存在も知らない かもしれませんね! しかし、どうでしょう! 日本の平均寿命は 84 歳です。95 歳 に延びれば、果たして幸せなのでしょうか? 私にとって大事なことは、人生を思いきり生きて、家族や社会に貢献することで す。それこそが人生の価値だと思います。

新年おめでとうございます。今年も昨年同様宜しくお願い致します。

認高研 研究員一同

社団法人認知症高齢者研究所
Senior Dementia Institute

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