Life Story~生命の起源と奇蹟~

Life Story

~生命の起源と奇蹟~

地球上にあふれる命、夜空に瞬く星…地球は生命で満ち溢れています。

恒星も惑星も動物も植物も元をたどれば、同じ材料の原子から出来ています。

では、いったいどのようにして原子が生命を形作るようになったのでしょう。

生命は、地球にしか存在しないのでしょうか…

宇宙を創る物質は、同じルールによって存在しています。

宇宙は、わずかな種類の元素から成り立っています。

水素、ヘリウム、リチューム、炭素など…

その割合を変えると、人間の体になります。

ほかの生物もすべて割合が違うだけなのです。

銀河や恒星を作っているものと同じ物質が、地球では驚きの変化を遂げたのです。生物になったのです。

成長し、子孫を残し、考える生き物に…ですから、人間は意識を持った小宇宙と言えるのです。

空で輝く星と、自分がつながっていると考えると「ワクワク・ドキドキ・ハラハラ」しますね。

生命の起源は、何時でしょう。

それは、地球が誕生する遥か以前のことなのではないでしょうか。

ビックバンの後、宇宙を満たしていたのは、大部分が水素から成るガスでした。

やがてガスが集まって、恒星が生まれます。

恒星が存在しなければ、惑星や人間の材料となる重い原子は、生み出されませんでした。

水素だけでは生命は作れません。

より複雑な化合物が必要です。生命の起源はビックバンの数億年後、恒星が生まれた時です。

宇宙の初期の誕生した恒星の中心部では、超高温、高圧の環境化…水素原子が核融合を起こしてヘリウムに変わり、エネルギーを放出…やがて水素が尽きるとヘリウム原子の核融合が始まり、炭素、窒素、酸素そしてさらに重い原子が生まれました。

太陽系や私達の体を構成している様々な原子は、このようにして初期の恒星の中で作られたのです。

これらの恒星は、やがて核融合の燃料がなくなると死を迎えます。

超新星爆発です。

そして、恒星の内部で作られた重い元素は、宇宙にまき散らされたのです。

私達の体を作る鉄もカルシュームも,超新星爆発の産物です。遥か昔に砕け散った星たちが、宇宙空間にこうした原子をばらまいたのです。

私達の体は、いくつもの星のかけらで出来ているのです。

左手と右手は、別の星で出来ているかもしれませんね…炭素も窒素も酸素も鉄も…恒星が作りました。

それらが地球にあるのは、爆発で宇宙に巻き散らかされた“かけら”が太陽系を形成したからです。

超新星爆発で拡散した原子は、ガスとなって漂い新たな恒星の材料となりました。

そして、およそ46億年前…1つのガスの塊が自らの重力によって収縮を始め…

太陽が誕生します。

周囲に浮かんでいた塵の多くは、太陽に引き寄せられて消滅しましたが、残ったものは合体して彗星や、小惑星や惑星となり、そして、生命の源となったのです。

人間は言うなれば、石と同じで、鉄や銅やマンガンで出来ています。

自然の石は、私たちの親戚のようなものなのです。

超新星爆発がもたらした原子のお陰で、地球には石が出来、生命が誕生しました。

では、石と生物の決定的違いは何でしょう…

生物の基本的な要素は、3つあります。

1つは何らかの化学反応によって代謝を行い、エネルギーを獲ること、2つ目は、体の中の組織と外界とを隔てる膜や壁を持っていること、3つ目は、自分自身の設計図を保存していることです。

これらの要素を備えたものが、生命の基本単位…細胞です。

自分自身の設計図にあたるのが、DNA、ヌクレオチドと呼ばれる物質が連なってできています。

DNAは、たんぱく質を作る方法を記録しており、アミノ酸の分子からタンパク質を生成させるわけです。

更に、細胞膜を形成するための脂質の作り方を細胞に伝えるのです。

細胞は、この3つの材料から成り立っているのです。

生命を作る材料はシンプルです。20種のアミノ酸とDNAを構成するいくつかのヌクレオチドと、そして、脂質…

この3つを合わせただけです。

スタンリー・ミラーの実験から、アミノ酸は生物の居ない場所でも作られることは分かっています。

太陽系を形成したガスの中に、アミノ酸が含まれていたのではないかということです。

もし、仮説が正しければ、太陽系の形成初期から存在している小惑星に当時のアミノ酸の分子があるかもしれません。

その疑問に答えを出したのが、1969年オーストラリアのマーチソンに落下した地球よりも古い隕石でした。

成分を分析してみると、たんぱく質を形成する様々なアミノ酸が見つかりました。

隕石には、細胞膜を形成する脂質の分子も含まれていて、驚いたことにDNAの主成分まであったのです。

生命の材料となる有機物を作れるのは、太陽系だけではありません…200310数万年光年離れた銀河を観測していた宇宙望遠鏡が高温の水素ガスの塊の中に有機物の特徴を示す光を捉えています。

その中には、地球の生命を形成するアミノ酸も含まれていました。

私達は、生命誕生の奇跡をよく話題にしますが、その材料は実にありふれたものです。

アミノ酸や複雑な有機物は宇宙空間に浮いているのです。

特に、星が誕生している領域に多いのです。

地球が誕生した時、それらは地球の一部として取り込まれました。

地殻が冷えた後、数百万年に渡って地球に降り注いだ隕石とともにやって来たのでしょう…

初期の地球には、生命を作る材料が充分に有ったわけです。

しかし、それらの物質を生命に変化させたのは、何だったのでしょう!

およそ40億年前、地球に海と陸地が形成されます。

月は、現在よりずっと近い位置にあったため、激しい潮の満ち引きを起こしていました。

 

火山の噴煙を充満した大気は、焼けるように熱く、小惑星や彗星が絶えまなく地球に衝突したと考えられています。

当時の地球の大気には、まったく酸素がなく、地球が形成された時の衝突エネルギーの名残で、大気の温度は非常に高温だったのです。

想像を絶するような環境だったのです。

でも、地球の生命は、その極めて過酷な環境を乗り越えて、誕生したのです。

初期の地球には、まだ現在のような大陸はありませんでした。火山島が連なっていたと言う方が近いでしょう。満潮時には高い潮が陸に押し寄せ引いてきました。

その後には、温水の潮だまりがいくつもできました。

こうした潮溜まりで、最初の生命が誕生したともいわれています。

潮が引くと、潮溜まりの水は蒸発します。

そして、水中の有機物が濃縮されて合体した結果、“生命”が生まれたのです。

単純な有機物は、どのように生命分子に変化したのか、そしてどのように人間に進化して行ったのか、現代科学は、この究極の謎に取り組んでいます。

その答えがもうじき得られるかもしれません。

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