ライフサイエンス~第3章 心の蘇り~

★冷凍保存CRYONICS★

現時点で不死を夢見てやまない人々にとっての唯一のチャンスは、自分自身を液体窒素で零下196度以下の低温で冷凍保存(Cryonics)して、その日が訪れるのを待つことです。

冷凍保存と言うのは、亡くなった人を凍らせて未来に託す方法です。

身体に死をもたらした病と冷凍保存で受けたダメージの両方を未来の医療で治療するという考え方です。

https://www.microsofttranslator.com/bv.aspx?from=&to=ja&a=https%3A%2F%2Fwww.alcor.org%2F

見込みは現段階では1~50%ですが、死ぬ確率100%に比べればましなのかもしれないと契約する人々が増えています。

狂気の沙汰と思いますが、ある意味タイムトラベルではないでしょうか。

100年後かもしくは1000年後の世界で目を覚まします。

冷凍保存が出来たとしても重大な問題が起きないとは限りません。

1000年後に目覚めるリスクのひとつは、体の状態がどうあれ環境が、かなり変わっていて順応するのが難しいのではないでしょうか。

完全によその世界で蘇ることになります。動物園や博物館に入れられているかもしれませんし、自分がどう感じるのかもわかりません。

 

まるで、ターザン役のジョニー・ワイズミュラーが初めて人間の世界に足を踏み入れた時の感覚かもしれませんね・・・これは問題です。

ましては、ピエール・プールのSF小説に出てくる「猿の惑星」じゃあるまいし、誰かの動物園で見世物にされるなんて、想像するだけでもごめんですね。

とは言え、いくら可能性が低くても冷凍保存で続きの人生を未来に託すことが一縷の望みになることもあります。

イギリスの話ですが、裁判所に末期癌の少女から一通の手紙が届きました。

“I’m only 14 years old and I don’t want to die, but I know I am going to die.

I think being cryo-preserved gives me a chance to be cured and woken up-even in hundreds of years’ time…”

「私はまだ14歳ですが、もうすぐ死んでしまいます。冷凍保存されれば、治療して目覚める可能性があると思っています。其れが100年後でも・・・」

裁判官はこの主張を認めました。

これは、癌を患い死期が迫っている14歳の少女が、冷凍保存を望んだケースです。

https://www.cnn.co.jp/world/35092523.html

あいにく父親が反対し、裁判に発展したため世間の注目を集めることになりました。裁判官は少女の冷凍保存の権利を認めたのです。

「彼女は冷凍保存が認められ、とても喜んでいたようです。いまでは残りの日々を平穏に過ごせていると信じています。

もっと生きたいと願う少女を誰が責められるでしょうか…

もちろん冷凍保存には、懐疑的な意見も多いですが、それが、冷凍保存を望む人々を止めることはありません。

クライオニクス研究所では、冷凍保存を望んで亡くなった人々の保存に取り組んでいます。

https://wired.jp/2002/07/10/%e9%81%ba%e4%bd%93%e3%81%ae%e5%86%b7%e5%87%8d%e4%bf%9d%e5%ad%98%e3%81%b8%e3%81%ae%e6%9c%9f%e5%be%85%e3%81%a8%e7%8f%be%e5%ae%9f/

現在の医療を考えると、死者からは多くのものが得られます。心臓・肝臓・腎臓・角膜、本当に彼らは死んだといえるのでしょうか。

冷凍保存に取り組んでいる研究者たちは、懐疑的ではありません。

実際には、冷却の段階を終えると血液を洗い流して凍結防止剤を入れます。

それから遺体袋に入れて、ドライアイスの冷却容器に入れます。

肉体全部を保存する人もいれば、記憶がある場所、自分そのものだということで頭部だけを保存する人もいると言います。

しかし、身体が蘇ったとしても、脳内の記憶が戻るかどうかは別問題ではないでしょうか、全くの別人にされてしまうかもしれませんね。

教訓的になりますが、私には冷凍保存の先に何があるのか分かりませんが、未来の世界では脳を読み取ることが可能になるでしょう。

 

頭部を別の体につないだり、ロボットと結合させサイボーグとして再生するといった希望はあります。たのしみでもあり、怖くもあります。

しかし、このまま寿命を延ばし続けたら、いずれこの問題に直面することになるでしょう。

延命する価値はあるのか否か、冷凍保存をして生き続けるということへの価値観は、今後ますます私達人類の課題として問題視されるでしょう。

 

寿命の延長は我々の時代には間に合わないかもしれませんが、実現の暁には、多くの時間が手に入ります。また、そう遠くない未来では人の寿命ははるかに長くなります。

そうなると日々の暮らしはどうなるでしょうか、最高の筋書きを考えてみました。ずっとやりたかったことへの挑戦…言語を学び、ピアノを弾き、絵を描く、未来ではいくらでも挑戦する時間があるのです。

そうなると人生へのアプローチも根本的に変わってくるでしょう。

https://astamuse.com/ja/published/JP/No/2012072132

 

第4章は、そんな永遠の命についてです。無意識のうちに、人は死を意識しています。何をする時でも、例えば、進学、就職、結婚、引退、これらすべてには一つの前提があるのです。いつか必ず死ぬということです。

これを死生観と言います。

次回はこの死生観を持ち続けて生きる永遠の命についてです。

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