認知症ケア この不思議な世界その世界と付き合う隠れ技★幻覚、その対処法★

20161010認知症の行動・心理症状BPSDは困惑している態度や表情として現れる事が多く、記憶・認知機能の低下による生理機能の歪みから日常生活に支障を来たし、防衛本能などの精神活動の障害が対人関係に困難をきたしているのです。

今回は、対人関係に特に困難をきたすBPSD幻覚の対応についてのお話をします。

幻覚とは「対象なき知覚への確信」と呼ばれ、実際にはない音を聞いたり、ものを見たり、感じたりすることです。幻視よりも幻聴の方が比較的に多く内容は断片的で、日常的な内容が多いようです。

幻聴は「人の声が耳元で聞こえる」など実際は聞こえないはずの声が聞こえる幻覚で、その内容は、本人に対する悪口や行動や考えに口出し、阻害するなど自責的なものが多20161011いようです。ですから幻聴に伴って徘徊する場合もあるのです。

幻視は、実際に存在しないものが存在するように見える幻覚で、その内容は様々で子供や亡くなった方など人物の幻覚が多く報告されています。また、蛇、鼠、蟻、蝿、蚊などの小動物や虫も多いようで、レビー小体型認知症などでは、子供や小動物の「ありありとした」幻視を見ることが多いと言われています。

また、幻覚などは妄想を引き起こしやすく、知らない人が見えると幻の同居人といわれる妄想に続発することもあります。

例えば、子供や小動物の幻覚が出現した時は、まず基本観察13項目から態度と表情、見当識を確認します。態度では接近や回避、表情は快か不快(恐怖)を判断します。そして見えている場所や時間の見当識を確認します。同一場所なのか、不特定場所なのか、幻覚が出現する時間はいつなのかを光や照明の状態も合わせて観察します。20161012

子供の幻覚に関して、別段怖がっている態度が見えなければ、幻覚に興味や好意を持っていると考えてよいのです。

本人の言葉を受容し従います。介護者は相槌を打ち、落ち着いて「お茶を用意しますか」「何かお菓子を持ってきましょうか」と尋ねます。

その間に光や明りの調整をします。カーテンを開閉したり照明を点灯したりします。

本人を幻視の見えている所に付き添いをしながら連れていき、挨拶と接触を持たせると、殆どの場合が消滅します。

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逆に幻視に関して、不快感や逃避する態度や表情が見える場合は、幻視に対して恐怖心を持っていると考えて良いのです。

本人の言葉を受容し介護者は相槌だけを打ち近くの扉や窓を開けます。

介護者は、本人と幻覚の間に割り込み本人に幻覚が見えないようブラインドになります。

 

 

20161014そして、介護者はゆっくりと立ち上がり窓の方へ歩いていき窓から身を乗り出し「帰られましたよ」と伝えると殆どの場合が消滅します。

ただし、そのまま居室を出ると再度、幻視が現れることが多いので注意が必要です。しばらくは付き添い、お茶や水分(100~150cc)を摂取し身体を温めながら10~20分程度の団欒をします。

どちらにしても馴染みの人間関係をつくり、様子観察13項目で心の動きを知り、本人に合わせて行くことで安心、安定、安住の生きる頼りのよりどころを作り静かに落ち着けるように対応するだけで幻覚は軽減するのです。

 

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